福井社長に聞いてみたい
福井社長、ここからスタッフ代表の江陸(えむつ)がインタビューする形で進めていきます。よろしくお願いします。
了解、江陸(えむつ)君。よろしく!フランクな感じでドンドン聞いてね!
エムズの立ち上げまでは?
まず、最初に伺いたいのは福井社長はエムズの代表取締役ですが、その前はどんなことをされていたのですか?
これは今でもやっている事業なんだけど、飲食業をやっているよ。独立する前は、レストランで働いていて22歳でステーキハウスで起業したわけ。今でも、亀岡にあるお店で20年ぐらい前の話ね。
へえー。そうなんですね。福祉と全然関係がなさそうな感じがしましたが、なぜ飲食だったのですか?
そうだね。実は若い時に自分の中では、老人福祉をやりたいという想いが漠然とあったんよ。今でいう、デイサービス。家でやることがないおじいちゃんおばあちゃんを見て、バスで迎えに行って、ゲートボールしてもらったり温泉入ってもらったり「何か生きがいになるようなことを提供したくて」施設を作りたかったんだよね。
それで、なぜ飲食業を始めたかっていうのはズバリ「福祉事業を始めるための資金を稼ぎたかった」のが一番かな。当時デイサービスの施設を建てるのにどれぐらいかかるか調べてみたら、結構資金がいるぞって事が分かってね。一番身近で稼げそうな、飲食の世界に飛び込んだわけ。
なるほど。「福祉をやりたいという夢」が目標にあって「現実的な資金を稼ぐ」という形で飲食を選ばれたのですね。一つ疑問に思ったのが、福祉への想いはどこから来たのかという点です。もう少し深掘りして聞いてみたいと思います。
福祉への想いはどこから?
福井社長、福祉への興味は何か身近なきっかけがあったのでしょうか?エピソードや、出来事などがあれば聞かせて欲しいです。
うーん。そうやね。まず、父親は自分が5歳の時に亡くなっていて、おぼろげにしか覚えてないんよ。あと小学校の時に親友が事故で亡くなって、昨日まで遊んでいたのに突然いなくなったわけ。その時に「人って突然死ぬことが普通にあるんだな」って思ったよ。体験から生きていることは当たり前じゃないってことが、肌感覚としてあったね。そこから、感謝して生きていくのはどうやったらできるかな?って考え始めてたら、やっぱり「人に喜んでもらえてありがとうって言ってもらえる自分になりたいな」って思ったわけ。
それと、父親はいなくておじいちゃんおばあちゃんは遠くにいたから、よそのおじいちゃんおばあちゃんがいる家庭に憧れもあってね。今思うと、おじいちゃんおばあちゃんに喜んでもらえるために福祉事業をしたいって思ったのも、そうなのかもしれない。
そうなんですね。結構つらいことだったと思うのですが、くじけずに前を見る姿勢が素晴らしいと思いました。
結局は死という事をきっかけに自分の満たされなかった寂しさみたいなものを、「今を生きる人を応援」をすることで役に立って喜んでもらい自分の存在意義を見出したかったんじゃないかなって思うね。
そうですか。すごく深いお話ですね。でも今のお話を聞いて、なぜ福祉にそこまでのエネルギーを注ぎ込めるのかという点もわかりましたし、目指している方向もわかりました。
障がい者福祉へ軸足が動いたそのわけは?
今までのお話で福井社長の生い立ちや環境から「福祉で自分の能力を生かして役に立ちたい」という事はよく理解できました。ただ、最初は老人福祉方面で考えていらっしゃったのに、障がい者福祉に転向されたわけを知りたいです。教えてください。
鋭い質問だね!そう、確かに最初は自分と関係のある福祉分野を考えていて、老人福祉をしようと思ってたんだよね。ただ、飲食業で資金を貯めている間に老人福祉の情勢が変わっていったわけよ。
と言いますと?
老人福祉は、デイサービスやグループホームもできて色々と満たされてきていたのね。自分もできるけど、自分以外の人でも出来るし、足りている状態になりつつあってね。そんな時、福祉関係で色々調べていたら、障がい者福祉の分野が本当にまだまだ足りないという状況が見えてきた。それと、その時経営者としてやっていたから就労の中身もよくわかり、得意分野を生かして「ありがとうをもらえる形」が実現できると思ったのが一番大きいかな。
なるほど、得意分野を生かしつつ、困っている人が多い福祉分野に挑戦されたいという事だったんですね。よくわかりました。
まだまだ発展の途中ではあるけれど、就労を通して障がい者の自立を支援するための場所、仕組みを作るのが今の自分の役目です。そうは言っても、自分自身も欠けている能力はいっぱいあるし、浮き沈みや挑戦と失敗を繰り返しながら少しづつ進んでいる感じ。みんなが成長できる、ありがとうがたくさん生まれる場所をもっと大きくしていきたいと思っています。
そうなのですね。私も、その夢のお役に立ちたいので一緒に頑張ります。今回は改まって福井社長の念い(おもい)を伺うことができ、大変ありがたかったです。これからもよろしくお願いします。
こちらこそ、色々聞いてくれてありがとう。今、働いてくれている子や、これから働いてくれる子にありがとうをもらえるように一緒に頑張っていきましょう!
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